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みんなでやれば…広がる著作権侵害

 インターネットの動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」に、人気漫画「ONE PIECE」など4作品を違法投稿したとして、名古屋市の中学3年の少年(14)が京都府警に著作権法違反容疑で逮捕され、家裁送致された。「人気漫画を発売日前に買わなくても読める」ことから、少年の違法投稿には、これまでに800万回以上の閲覧があったという。動画投稿サイトは、新たな情報発信手段として注目される一方、テレビ番組や歌手の映像などが無断投稿される著作権侵害が相次いでいる。14歳の少年の逮捕は、パソコンの知識さえあれば誰でも簡単に、著作権侵害を犯してしまう深刻な現状を浮き彫りにした。

 

ネット界でのカリスマ

 「サイトへの違法投稿は、赤信号を100万人で渡っているようなもの。みんなでやれば怖くないと思っている」。京都府警の捜査幹部が指摘するように、サイト上には違法投稿があふれている。

 「本当にありがとう!」「最高」「高画質ありがとう」。少年が投稿したサイトには、閲覧者から称賛のコメントが並んでいたが、違法性を指摘するコメントが入ると、たちまち「死ね」などと、ののしる言葉が並んだという。 

 もともと漫画好きだったという少年。昨年12月以降、約30種類、118作品を投稿しており、そのほとんどが雑誌発売日前だった。

 少年が投稿した画像は鮮明で、漫画の紙面をページごとに撮影し、コマ送りで見ることができるようになっていた。「読者」の間では人気が高く、再生回数は数十万回にのぼるほどアクセスが集中していたという。

 少年は「ネタバレ情報局」などと題したブログも運営し、ブログやツイッターで違法投稿を宣伝していた。「反応が大きく、うれしくて、気持ちが良かった。自分のブログもみてほしかった」と供述しているという。

 さらにブログには広告が掲載され、閲覧されると広告収入が得られる仕組みがあった。

 捜査関係者は「初めは、広告料をもうければいいと考えていたみたいだが、大きな収入にはなっていない。どちらかというと、ネットで注目され、大きな反応を得たことのほうが、うれしかったのでは」と分析する。

 

低い違法性の認識

 「みんなが違法投稿しているなかで、まさか自分が捕まるとは思わなかった」。6月14日に逮捕された少年は、調べに対してこう話したとされる。

 捜査関係者によると、逮捕の瞬間、倒れるかと思うほどの放心状態で、何も話すことができない様子だったという。成績優秀で、パソコンの知識も独学で身につけたとみられる少年。自宅からは、パソコンやハードディスク、ゲーム機などが押収されたが、自分で購入したとみられる。「パソコンの本を読み込み、相当なレベルの知識があった」と捜査関係者は指摘する。

 京都府警は当初、少年が漫画のページをスキャナーで読み取るか、写真を撮るなどして画像に加工した後、それをユーチューブに投稿していたとみていた。

 しかし、その後、少年の供述から、発売前の漫画は、海外のサイトからダウンロードし、画像を加工していたことが判明。少年は画像をユーチューブはじめ、自分のブログなどさまざまなところにアップしていたという。

 「ユーチューブに発売前の漫画が投稿されているのを見て、自分もやってみようと思った。悪いこととは分かっていた」と話す少年。動画を削除されたり、違法性の警告を受けたりしても、IDを変えて再度投稿を続けており、京都府警は悪質性が高いと判断、逮捕へつながった。

 「単純に閲覧回数に、週刊誌の価格をかけると、被害額は約19億円にも及ぶ。出版社の損害は大きく、見過ごすわけにはいかなかった」と捜査関係者は打ち明ける。

 

“いたちごっこ”

 グーグルが運営するユーチューブは、サービス開始以来、無料で視聴できることもあり、気軽で新しい情報発信の方法として、世界で利用者が増加。世界最大の動画投稿サイトとなったが、一方で著作権を侵害する違法投稿が相次いでいる。 

 社団法人「コンピュータソフトウェア著作権協会」によると、協会が削除要請した件数は平成20年は約1万5千件だったが、昨年は約3万件に倍増。今年はさらに上回る傾向にあるという。

 「削除してもすぐに新たな動画が投稿され、“いたちごっこ”となってしまう現状は問題。ユーチューブは、企業などのPRに使われることもあり、『ウィニー』などのファイル共有ソフトを使用するのと比べ、違法性の認識も低い」と協会は指摘する。

 

著作権侵害の警鐘に

 毎分、約24時間分という膨大な動画が投稿されているというユーチューブ。グーグルによると、違法投稿に対しては、基本的に著作権者側からの要望を受け、対応しているという。

 少年の逮捕を受け、著作権を持つ集英社は「誠に遺憾。漫画文化および漫画家の権利を守るため、インターネット上の不正なコピーについてあらゆる策を講じております」とコメントしている。

 「今回の逮捕が、著作権を侵害しているという認識なしに、違法投稿をしている人への大きな警鐘につながれば」。京都府警幹部は期待を込める。協会も「この現状を変えるのに、逮捕は大きな効果があった」と評価する。

 講談社や小学館、集英社などでつくる「デジタルコミック協議会」は6月、警告を発しても漫画作品の著作権侵害を停止しない海外の違法サイトに対し、法的措置を検討することを発表した。

 違法排除の機運が高まることを京都府警も期待している。

 「違法投稿をこれ以上、放置することはできない。各関係機関が連携を取り、排除することが大切だ。今後もサイバーパトロールを行い、悪質な投稿は摘発していく」

(MSN産経ニュース、http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100717/crm1007170701002-n1.htm

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