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無駄の殿堂

 衆参両院を裏方で支えるのが総勢2907人に及ぶ国会職員だ。

 その中に「技術職員」と呼ばれる人たちがいる。衆院17人、参院18人の計35人。どのような技術が求められているのかというと、国会内の掃除や庭木の剪定(せんてい)など…。

 施設では、衛視(衆院281人、参院216人)がにらみを利かす。警察官なみの権限を持つ。バッジを付け忘れた議員にも「なければ入れません」と容赦ないが、議員同士の取っ組み合いには手を出さない存在でもある。前回も触れたが、新人議員も愛用する公用車の運転手(衆院111人、参院85人)も国会職員だ。

 果たして、ここまで国家公務員が必要なのかとの疑問がわく。理由を衆院広報課に聞くと「国会における機密事項に触れる機会が多いため」などと回答した。

 しかし、彼らの業務には民間の業者も混在しているのはどうしてか。

 「要は、生首が切れない(解雇できない)からだ」

 平成18年に衆院事務局の改革に携わった衆院議員はこう話す。

 当時の小泉内閣が中央省庁、つまり「霞が関」の国家公務員総人件費改革を進めたとき、衆参両院でも5年間で5%超の定員純減を含む改革案を同年6月にまとめた。衛視に与えられていた「乱闘手当」のような驚きの手当も前年度に廃止が決まった。

 一方、衆院の運転手については「当面30人程度」を外部委託するとしたものの、退職者の補充分を埋めただけで、削減目標は今も達成していない。

 衆参両院の「壁」も高い。「院の独立」を理由に採用は別々で人事交流もほとんどない。

 実は、衛視や運転手については衆参で別々である理由がなく、統合すべきだとの議論もあった。しかし、「衆院側が提案しても参院側が応じない」(衆院議運理事経験者)という。

 さらに、国会職員には霞が関官僚のような「天下り」規制がない。国会職員の再就職状況のデータを求めたら、衆参両院とも「把握していない」と回答した。これが省庁だったら、即袋だたきにあうはずだ。

 ちなみに、ある衆院議院運営委員長経験者は「職員OBが天下りして便宜を図る国会施設の営繕は、談合の巣だ」と告発する。

 今回の一連の取材では、「◎◎のために出せない(許可できない)」とか「(再質問を含め)質問はすべて文書で」とするやりとりに時間を費やした。情報公開に対する意識が霞が関よりもはるかに低いと言わざるを得ない。

 国会議員たちは、霞が関の天下り問題や公務員制度改革には熱心だが、足元の国会職員をめぐる問題をなかなか取り上げないのはどうしてだろう。

 「同じ税金をもらいながら、仕事量は圧倒的にわれわれが多いのに…」という霞が関側のぼやきに思わずうなずきそうになった。

この連載は桑原雄尚(ゆたか)、田中靖人が担当しました。

(MSN産経ニュース、http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100819/stt1008191002001-n1.htm

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